『あっ、花火大会なんだけど、とりあえず…18時半頃に河川敷の公園に集合することに決まったから、宜しくな。』
「りょ、了解です…。」
ぎこちなく答えると、日向君はフッと笑った。
『じゃあ、また当日な。俺、椎名に会えるの楽しみにしてるから。』
「えっ…」
そう言って、電話を切った日向君。
私は、カアッと頬が熱くなった。
楽しみにしてる…って言われちゃったよ…。
日向君が、私に会うのを楽しみに思ってくれてるなんて、夢みたい…。
思わず、笑みが溢れる。
嬉しさのあまり、携帯電話をギュウッと握ったまま、部屋の中をグルグルと回ってしまった。
あぁ…。
花火大会当日が待ち遠しいよ…。
早く会いたいなぁ…日向君に。
胸を躍らせていると、携帯の着信音が鳴り響いた。