「ところで、日向君とは…どうなの?電車の中で運命的な出会いをして、会話もして、それからサッカー部の応援にも行ったでしょ?その後は?」


そっか…。


美波には、日向君と昼食を食べてることや、勉強を教えてもらったこと、一緒に帰ったこと…。


言ってなかったんだっけ…。


でも、素直に全て話したら、色々と質問攻めになりそう…。


“詳しく聞かせて!!”なんて、何度も言いそうな気がするし…。


頭の中で想像を繰り広げて苦笑いしてしまった。


「ちょっと、星愛…!私の話、聞いてた?」


ジーッと美波に見つめられ、コクコクと頷く。


「あっ、うん…。えっと、ひゅ…日向君とは特に何もないよ…。」


ソワソワしながら誤魔化すと、美波は眉間にググッとシワを寄せた。


「ダメよ、星愛!もっと積極的に攻めていかなくちゃ!ライバルの女の子たちは、いっぱいいるんだから!」


日向君を囲む女の子たちをビシッと指差す美波。


その迫力ある表情に圧倒されてしまった。