「そんな風に言ってもらえるなんて、すげぇ嬉しいよ。ありがと…。じゃあ、またな。」


「うん…。」


手を振る日向君に、私も胸元で小さく手を振り返す。


後ろ姿が見えなくなった後、カアッと顔が熱くなった私。


すぐに家に入ると、自分の部屋へ直行。


制服のまま、ベッドに顔を埋めた。


嬉しい…って言ってもらっちゃった…。


ふふ…と笑みが零れる。


フワフワの枕をギュッと抱きしめて、体を仰向けにした私は、ボンヤリと天井を見つめた。


私、日向君と一緒に家まで帰って来ちゃった…。


二人きりで…。


ついこの前まで、話したことすら無かった私にとって、夢のような出来事だったなぁ…。


さっきまでのことが、頭の中で再生される。


雷が鳴った時の日向君、とても優しくてカッコ良かった…。


心臓、破裂しそうなほど…ドキドキしちゃったよ…。


私は、慌ただしく鼓動を刻み続けている胸元に、そっと手をあてた。


日向君への“好き”


また、膨らんじゃった…。