「………お母様?」 よく見るとお母様の手元には、 手紙…というにはあまりにも 小さすぎる紙が一枚… 落ちていた。 「…………歩依」 「…はい」 “歩依” 名前を呼ばれたのが あまりにも久しぶりで… ほんの…ほんの少しだけ、 胸が高なり始めたのが、 自分でもよくわかった。