「た、確かに、出来ませんけど…
でも……」
慌ててそう言うと大和さんは、
「菜未は菜未の出来ることを出来
る範囲でやってくれれば、それだ
けでいいから。…ね?」
優しくそう言ってくれた。
「……はい。わかりました」
「…戻っちゃったね。敬語と、さ
ん付け」
「練習…して、作れるようになっ
たら、私に…任せてくれますか?
……ご飯の支度」
本物の菜未はどう……
とかじゃなくて、
せめて家事くらい、
しっかりやらなきゃ…。
……ううん。 やり“たい”。
義務とかじゃなくて、
自分の、“意思”で。
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