セツコイ


「素晴らしい!!ブラボーだリエリエ!!」

カッツーンは目をキラッキラさせながら立ち上がって拍手をした。


そこまで…

アタシはクスッと笑った。

「いいか、君たち!!」

そう言って、カッツーンはタッくんと葵を指差した。

「リエリエを見習って、早く俺のアダ名を覚えて呼びたま…」

「それよかさー、お前なんで俺が『タッくん』なわけ??」


タッくんに言葉を遮られたカッツーンはなんだか不服そうだった。


「そうだよ、ガチャピン。『タッくん』て何??」

「あーちゃん!?ガチャンピンて!?」

勝手に葵の事『あーちゃん』って呼んでるし…


葵の発言に驚きつつも、カッツーンは咳払いをして話し出した。


「あのな、今のこのご時世…クラスメイトの異性には名字呼びが大半ではないかい?」

「うんうん、確かに」

葵は頷く。


アタシとタッくんも頷いた。


「だろ?だから、アダ名をつけて仲良くなりましょってわけ!!」

カッツーンらしいとうか、何というか。

「なるほど」


アタシは納得した。