「どうぞ。」

「ありがとう。」

麦茶を出した。

「えーと…あの、ほんとに何も覚えてないんですか?」

「…ああ。」

「名前も?」

「…。」

パッと見た感じ、20代前半っぽい。

「俺は泉っていいます。」

「…泉くん…。」

「はい。」