「寝てただけかよ!死んだかと思ったやんか!」

徹平くんがその人をバシバシ叩いた。

「あの…あまり見かけない顔なんですが、どこかからいらしたんですか?」

「…ん?」

なんか様子がおかしい。

「どうしたん?」

優奈ちゃんがその人の顔を覗き込んだ。

「…わからない。」

「へ?」

「俺が誰なのかも、どうしてここにいるのかも…わからない。」

…大変なことになった。