「ほんとだ。もうこんな時間だよ。」 腕時計をみんなに見せる。 「うわ!やべ!行こうぜ!」 「花。」 「りーちゃん!行ってきます!」 満面の笑みで学校に向かう花ちゃん。 「いってらっしゃい。」 俺も利一さんも、花ちゃんのお父さんなんかじゃないけど、子どもの幸せを願う親の気持ちが少しわかった気がした。