「あ、そっか!」

花は後ずさる。

「え、いや、ちょっと道聞きたいだけなんだけど。」

困った様子のお兄さん。

「…どこ行きたいんですか。」

「この辺に古本屋ってある?」

「え、うちだよ?」

「ほんと!?連れて行ってくれる?」

「いいよー。」

「だめ!花ちゃん!これ絶対新手の誘拐だよ!」

またしても花を止める優奈。

「えっ」

「誘拐!?」

優奈は思い切り防犯ブザーを抜いた。