私は罪悪感を感じながら次の日を迎えた。
朝の放送から「今日は校内マラソン大会があります」
そうだった。今日はマラソン大会だ。
その日の授業は憂鬱でため息が溢れてきた。

そして、校内マラソン大会は、全学年の男子から開始された。
男子だけあって、最初から白熱していた。
先頭は同じクラスの男子2人、コウ君とケイ君だった。
女子からはケイ君を応援する人が圧倒的の多かった。
ケイ君押しの中には我が親友の紗季も入っている。
10分も経たないうちに先頭を走る人たちが帰ってきた。
スタートと変わりなくコウ君とケイ君はほぼ並んだ状態だ。

まもなくゴール、2人はペースを上げてきた。
女の子の大歓声の中、1番にゴールしたのは、コウ君。
その時、私の中では圧倒的人気を持つケイ君より
コウ君が輝いて見えていた。自然に鼓動が早くなっていた。
ドキドキ・・・・うぁなんだろうこの感じ。
係員の人が「女子スタートの準備をしなさい!」
と大きな声で叫んだ。ハッとしてスタートの準備をした。
私は16位だった。まぁまぁってとこだ。
走り終わった後ふとコウ君を見た。
「ちょっと!夢なにみてんの?さっきから呼んでるんだけど。」
「えっ!あーごめんごめん。」
「夢。顔真っ赤だよどうしたの?」
「うそ。走ったからだよ」
「はっは~んさては1位を取ったコウ君に見とれてな~」
「ちょっとそんなんじゃないよ」
そんな訳ないよ。
「それよりケイ君惜しかったね。」
「何言ってんのかっこいい人っていうのは、2番目って昔から言うでしょう」
なんだそりゃ?