そして、2度目の本番
去年よりも自分的に盛り上がったと思う
休憩中、みつおくんが
「俺さー、新しい太鼓の技考えてるんだけど、どんなんがいいかな?」
「え、2回目の私に聞きます?ww」
「だって誰も聞いてくんないだもーん」
「え~…私に言われても…」
「誰も真似出来ないやつ!」
「え、じゃあ自分一人で考えなきゃ意味ないじゃないですかww」
「あ、そっか…ww」
初めて、みつおくんとこんなに長く話した気がした。
それから、少しずつ話かけてくれた。
みつおくんって意外に面白い人なんだなぁーと
思ってた。
それから、本番が終わり、打ち上げの日が来た。
顔合わせをした居酒屋で皆でワイワイしてたら
「お疲れ様でーす」
あ、みつおくんだ…
この時はこの程度の反応だった
打ち上げが終わり、この後に花火をやった。
「皆で線香花火勝負しよ!」
お姉さん的存在、あきなさんが言った
皆で勝負した。
隣りにはみつおくんがいた。
「お前すぐ落ちろよ」
「わ!酷っ!落ちないし!」
「あ…」
みつおくんの花火が落ちた
「ぷぷっ…」
思わず笑った私に
「お前落ちろおおおお!!」
「あああ!ちょ!」
私の花火を揺らし、落ちてしまった。
「あ~あ、みつおくんのばーか」
こんな小さなやりとりも楽しく思えた。
それからスイカわりをして、みんなで食べて
みんなで語って、幸せな夏を過ごした。
「帰りたくないね~」
「そだね…あーあ、終わっちゃったなぁ」
よしえと私は、惜しい気持ちでいっぱいだった。
「来年になんないかな…」
「もう月に2,3回のペースで会いたいよね」
夏の練習期間、打ち上げ、新年会しか逢えない。
だからこそ、寂しい気分になる。
帰る直前、みつおくんが言った
「また来年、会おうな。」
この時、私の中になにかが生まれた。