買い物が終わって
帰る途中の電車の中でも

笹音はずっと
そのことを問い詰めてきた。


『もし、陸斗があの女と
ヨリ戻しちゃったりしても
穂波は大丈夫なの?』

「うん、陸斗が選んだ人なら
私は応援する」

『あんな女なのに?』

「うん、どんな女でも」

『実際にそうなって

穂波が泣いて
「やっぱり好きだよ~」
なんて言ってきても
あたしもう知らないよ?』

「うん、ほっといていいよ
…笹音がほっとけるなら」

『えっ、なあにそれ!
まだ覚悟できてない
ってことじゃないの!?』

「そういうことじゃないー!」


内心、まだ覚悟は
完全にはできてないけどね。