《穂波side》 『穂波、お待たせ』 自販機の近くの本棚で 本を読んで待っていると 10分くらいして 笹音が帰ってきた。 「おかえり」 私の「おかえり」に ただ頷くだけの笹音。 なんか… 笹音まで、さっきまでより 元気がない気がするんだけど 陸斗と話してて 何かあったのかな? 『とりあえず、本屋出て ほかのとこ行こっか…』 笹音が言ったので 私たちは本屋を出た。