ぎゅっとカメラを抱きしめる。 3年前はただの機械だったこれも、今では手放せない相棒。 そう思えるようになったらもうプロだって、いつか先輩が言っていたっけ。 わたしももう、プロになれたのかな。 憧れだった先輩と同じ世界の人間に、いつの間にかなれていたのかな。 …なんて。 未練がましいにも程がある。 自分から離れてきたくせに、“同じ世界”だなんて。 いっそのこと、止まらぬ涙と共に、先輩への想いも流してしまいたい。