「教授、愛してる」



腕の中で、精一杯の想いを告げる。



「あぁ…ありがとう」



返ってくるのは、毎度同じ言葉。



礼なんて言われても何も嬉しくない。



“愛してる”って、その言葉が欲しいの。





分かりきった答えに、わたしは心の中で静かに涙を流す。



胸の内は、ドキドキと、それから虚無感。