「…ったく。お前は俺にいくら貢がせれば気が済むんだ。この前のパンだって大量に買いやがって…」 眉を歪めてぶつぶつとナツは文句を言う。 「…別にいいじゃん。その代償にあんたとずっと一緒にいてやってるでしょ」 …なんて、一緒にいて欲しいのはあたしの方なのに。 こんな悪態しかつけない自分が、心底かわいくない。 「はいはい、分かりましたよ。ミカ様には敵わねぇよ」 そう言って降参のポーズ。 「はいよ」 「ありがとう」 なんだかんだ言いながらも、あたしのために10円を出してくれた。