――夢に出てきた、あの男の子!なんで?
――やっぱ、予知夢だったってことなのか!?
自分の心の中でだけ、驚きを隠せないでいる。目の前にいる男の子は、実を言うと少し違っていた。
夢よりも、少しばかり大人びている。
少なくとも幼稚園児から、あたしと同じ、高校生くらいまで――。
それにしても、一瞬にして重なっただけで「そうだ」と断言できてしまったのは何故なのだろう?彼がその夢に出てきた男の子だとは、限らないはずなのに……
やはり、“予知夢”だからだろうか?
「あんた………」
「へ!?」
自問自答を繰り返すうちに、目の前にいる男の子がぼそっと口を開いた。
何処か寂しそうにしている、そんな瞳で、あたしをじっと見る。
そして、あたしを上から下までじっっっっくり見たのち、
「なんだ、ぺったんこかよ」
そう――吐き捨てた。

