とある暴走族のお話

私を愛してくれる人は、過去に誰もいなかった。


私の家柄を知ると、皆そそくさと私のもとから離れていった…


皆が皆、そうじゃないって思ってた。


一人くらい、私の家柄を理解してくれるって…


そう思ってたのに…


私の人生は、こんなもので崩れてしまうんだって…


私の家柄を恨んだこともある。


こんな家柄だから私の人生が壊れるんだって…


でも、お祖父ちゃんが違うって教えてくれた。


そいつらは意気地無しなだけだって…


もし、本当に美鈴を守る覚悟があるのなら、そんなことで逃げたりしないって…


お祖父ちゃんは優しく…


そして厳しく教えてくれた…。


いつまでも泣き止まない私をみて、翔は私を力強く抱き締めた。


私はその行為に甘えて、翔の胸で泣き叫んだ。


「ふえっ…ヒック…」


ようやく涙がとまった。


「落ち着いたか?」


「うん…もう大丈夫…」


翔は私をあやすように、頭を撫でてくれた。


その行為と同時に、私は涙をぬぐい、笑顔を見せた。


すると、翔はいきなり私の顎を指で持ち上げた。


「美鈴…キスしてもいいか?」


「うん…いいよ…」


唇と唇が重なりあう。


私はこの時決めた。


たとえ、お祖父ちゃんに反対されても、私は翔とは別れない。


この先何があってもずっと一緒にいようね?


翔なら逃げ出さないって、私信じてるから…


「翔、言い忘れてたことがあるんだけど…」


ここで覚悟を決めてもらわないと…


「私の家に来ても、驚かないって約束してくれる?」


翔は疑問に思うだろう…


どうしてそんなことを言うのか…


でも、覚悟を決めてもらわなきゃ!


「約束できる?」


私はもう一度確認する。


「あぁ… できるよ?」


翔は疑問混じりの返事をした。


「約束だからね? 破っちゃだめだからね?」


「何かあるのか?」


翔が私に問いかける。


「それは明後日のお楽しみ!」


私はまだ、話す勇気がなかった…