とある暴走族のお話

<<美鈴 side>>


私は[神宮寺 美鈴]


とある秘密を持った高校1年生


明後日お祖父ちゃんが誕生日で、彼氏を実家に連れて行く約束をした日でもあります…。


今はその返事を待ってまいます…


翔は意地っ張りだし 1度決めたことは最期まで曲げないタイプだから…


もし「NO」という選択が出てしまったら…


私は翔と別れなきゃいけない…


幼稚園生の時から、私はお祖父ちゃんに毎日のように聞かされていた。


「いいか?美鈴。美鈴が大きくなって、好きな人ができて、もし付き合ったのなら、お祖父ちゃんのところに連れてきてくれよ?」


「? どうして?」


「わしの大事な美鈴を守るのにふさわしい人間かどうか、お祖父ちゃんがしらべてやるからだよ。」


「どうやって調べるの?」


「それは残念ながら秘密だ…」


「… わかった!連れていくね? 美鈴も変な旦那さんだったら嫌だもん…」


「ハッハッハッ。そうじゃな、じゃあ約束だよ?」


「はーい!お祖父ちゃん!」


私が過去に連れてきた男達は、お祖父ちゃんによって追い返されていった


おじいちゃんの目に、狂いはなかった…


ここでもし「NO」と言う返事が出てしまえば、


「そんな意気地無しなんぞ、うちの美鈴を守る資格はない! 美鈴、今すぐ別れるんだ!」


なんてことになったら…


私…


「俺行くよ、実家」


翔からの返事…


それは、私を絶望させる返事じゃなかった…


「本当!?」


夢じゃない…


夢じゃない…


よね…?


そして、立て続けにこんなことも言ってくれた


「フリじゃなく、本物の旦那としてな!」


「翔…」


安心した私の目からは、涙が溢れてきた。


「ったく…バカだな…泣くなよ…」


翔は優しい言葉をかけながら、私の涙を指でぬぐう。


だって、嬉しいじゃん?


旦那さんになるって言われたら…


誰だって嬉しくなるよ…


でも、私の場合は少し別なのかもしれない…