今日も俺は、愛しい人の名前を呼び、そして呼ばれる。 「龍くん、起きて!!月曜日だよ!!」 「ぅ、ぁ…??」 この、彼女に起こされる瞬間が好き。 「龍くんー?!」 朝一番に聞こえる彼女の声が居心地が良くてつい狸寝入りをしてしまうんだ。 でも、彼女の声がいつもよりかすれて聞こえるのは、気のせいなのかな。 「龍くん、早く起きて!!新年度だよ!!」 彼女の言葉に胸がギクリとして慌てて起き上がる。