【完】君に出逢えて

「…龍くんっ」


「んぁ!?な、なに？」


考え事をしていたらしい俺。気が付くと依麻の顔がすぐ、目の前にあった。


５年間付き合えば、やることは済ませているものの、ドキドキするのは昔も今も一緒だ。


「もー龍くん。人の話聞いてた!?」


「…聞いてねー…悪ぃ。」

「も〜龍くんはっ!!」


胸を張り、得意そうに笑う依麻が可愛くてニカッと笑うその小さな唇を塞いでやろうかと思った。