瑞穂「‥んしょ」
玄関に座り靴紐を結び、残りのケーキを口に押し込む
瑞穂「いっふぇひふぁーフ」
お行儀悪く家を飛び出すと
瑞穂「ふぇーふぁい」
踵を返し、我が家に突っ込んだ

携帯片手に再び外へ。口の中のものをかみ砕き飲みほし
瑞穂「さいふー」

少女は走る。飼育係という仕事をマットウするために・・・


『飼育係』
それは、全生徒が持ち回りでやらされているという。少女にかぎらず皆が恐れる
なぜなら
その家畜どもは筆談(達筆)ができるので小賢しくもいじらしい
(ただ家畜同士の意思疎通も筆談でしかできない)
エサ(食事)が気に入らないとストライキをはじめ、なかなかに痩せてくる
すると食用に適さなくなり先生に叱られるのだ

男女不平等がウリのこの高校でも、叱られ方には不平等はない


少女は走る、バカだから
瑞穂「バカはカンケーないでしょ!」

瑞穂はペース配分も考えず全力で走る
止まっている車を追い越しキュって曲がると
?「ギャっ!!」
瑞穂「ウプっ」

なんかにぶつかった
衝撃はお互いのみならず空間をも切り裂き、少女と「なんか」は吹っ飛んだ


しばらくして目を覚ます無傷な少女

瑞穂「く、苦しい…」
胸に忍ばせて置いた携帯が命運を分けた

瑞穂「新しくしたばっかなのに」
携帯の先にいたのは壁に半分喰われた男の子だった

男は一点を見つめボッケ~っとしていた

瑞穂「オー・マイガーー!!」

少女はスカートをはらうと走り出した

?「た‥たすけ--」
少女は背中でheipを聞きながら走った