はじめての"好き"。



【蓮 Side】


結衣の様子が、帰ってきてからおかしい。

夕食は一口も食べずに席をたった。


宮地も立とうとしたら、隣の女子がノンアルコールシャンパンをこぼし、犠牲になってしまっていた。



俺も席を立ち、結衣の元へむかった。





「結衣、どうかしたのか?」


そう聞いても、うつむいているだけで何も言葉を発さない。


そしたら、俺の掴んでいた結衣の腕が動き、俺の手を振り落とした。





「……ごめんなさい」


それだけを言い残して結衣は走って行く。勿論、俺も追う。


しかし、女子フロアに入ってしまって、俺は追うことができなくなってしまった。







結衣……




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