廊下を歩いていると、後ろから声がした。
その声の持ち主は、蓮くん。
後ろを振り返ることができない。
「結衣、どうかしたのか?」
「…………」
「って、結衣!!」
私は、蓮くんの腕を振り落とし、走って逃げた
「……ごめんなさい」
と言い残して………
走って、走って、急いで女子のフロアに向かった。後ろからは、蓮くんが追ってくる。それでも、追いつかないように必死で走り女子フロアに入ることができた。
女子フロアは、指紋認証で女子しか入れない。ということに、感謝した。
「蓮くん………ごめんなさい……」
ごめんなさい、ごめんなさいといって、部屋で一人、泣き崩れていった。
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