遼がでていってから…龍之介と一瞬間があった。
「…大丈夫か」
龍之介はわたしの方をみた。
「…うん」
わたしは助けにきてくれた龍之介を思い出し、
顔を赤くそめる。
「…あ、ありがとう。…助けてくれて」
わたしが笑うと龍之介は照れ臭そうに笑った。
「…あんなに助けをよばれちゃな」
やっぱりわたしたちは以心伝心。
不思議な縁のあるわたしたちだ。
「そなた!忘れるな!あいすきゃんでーだぞ」
わたしをビシッと指差す龍之介。
「…はいはい」
でも、わたしも胸のつかえがとれ、楽になった。
仕方ない。
龍之介に少し、贅沢させてあげよう。
波乱万丈の今日一日をおえた自分を褒めた。
おつかれ。