「優舞、この男、前にもお前んちにいた…
こいつか、お前の新しい男って。
俺より浮気者だな」
床におしたおされたままの、わたしの顎を
グイッと持ち上げる。
「…やっ!」
「何をする!」
龍之介ないまにも刀をふりおろしそうだ。
だめ…!きっちゃだめ!
わたしは遼の手を払いのけようと
首をふる。
遼はがっとまた顎を強く持ち上げた。
「…痛…!…遼、いや!」
「…なんだ。お前がだんだん冷たくなったのもこいつのせいか。
さぞ、気持ちが良かったか。俺をもてあそんで」
「…もてあそんでなんか…ない。…わたしは浮気なんかしてない!
この人はただの…居候な…の」
「はあ?刀もってる居候か」
「この人は関係ない…!やめ…て!わたし…今日
あなたと…うまくいってないから……お互い話あって…
別れよう…と…」
わたしは涙目で遼をみた。
遼ちがう。ちがう…わたしの気持ちをなんで
知ろうとさえしてくれないの…?
「距離を置いてたのはそっちだろうが!
どうせ……あっう!」
