卵かけごはんを綺麗に集めながら
はあ…と大きくため息をつく。
「…なんだまたため息か」
あっ…と口をおさえる。
最近、気づかないうちにため息ばかりしてるようだ。
よく龍之介に指摘される。
「わたしはわたしなりにイロイロあるの」
「そなたの男のことか」
唐突な龍之介の言葉にお茶のはいったマグカップを
落としそうになる。
「…ち、ちが」
「違わなかったらなんだ?」
龍之介はにやにやこっちをみる。
ちょんまげあたま…(いや…ざんばらあたま?)
のくせにやけに洋服が似合う龍之介。
ちょっとロン毛の人が髪の毛くくっただけみたいな感じ。
「そんなにそなたに気を揉ませるのが恋人か。
共にいて共に笑い泣けるのが恋人だろう」
龍之介は無茶苦茶で自由奔放なところがあるけど
いう事は正しい。間違っていない。
悔しいけど。
