龍之介はふっと笑った。
わたしのこと、おもしろがってる。
ちょっと、わたしに何か企んでる?
「ん?」
「ん?」
二人で顔を見合わせた。
「わたしのこころ…なんでよめるの?」
「わたしのこころをなぜ…そなたが?」
これってイシンデンシン?っていうのかしら。
「…そなたと昨日、会った時から、なんとなくだがそなたのこころがよめた」
「…わたしはそこまで、あなたのこころはよめないけれど」
龍之介はすごく優しい顔で笑った。
「そなたは素直だな。良きおなごじゃな」
カアッと顔がらまた赤らむ。
「そんなコト…ない」
龍之介はまだ意地悪く笑って頭を拭き始めた。
わたしはドライヤーをもってきて、後ろから頭にあてた。
「うわっ.…あちちっ!何をする!」
慌てて首もとを抑える。
「ふふっ」
すると龍之介は満面の笑みになった。
こんな端正な顔立ちなのにすごく優しい顔。
「そなた、笑えば愛らしいのに、なんだか暗い顔をしてもったいないな」
