「優舞、水がどこにもないが?」 ちょっと、意地悪な笑みを浮かべて淡々としゃべる龍之介。 わたしは龍之介の体を見ないようにいった。 「…ここをまわしたら水がでるの。温度調節はこう」 わたしはシャワーの蛇口をひねってみせた。 「すごい機械だな!…どういう仕組みなんだ?」 もう!そんなことどうでもいいから… 「ああ…悪かったな。後は自分でやる」 ん?わたしの気持ち伝わった? 気のせいよね。 龍之介はまたいたずらっぽい目でわたしをみながら クスクス笑っている。