わたしは、龍之介にむっとした。
「ニコラスに失礼よ」
わたしは龍之介の腕をどかそうとした。
けど、逃れられなかった。
「にこらす?…そんな名なのか」
「あのね、これはこうゆう踊りなのよ?」
「でも、見つめあったりしていたではないか」
「だから…前もいったけ…んんッ」
また龍之介はわたしに激しくキスをしてきた。
ドキドキしてちょっとときめいた自分を責める。
なんだかちょっとムカっとした。
キスでわたしがどうにでもなると?
わたしは、そんな女々しい奴じゃないわよ!
「い…やッ!」
そういって、パチンとまた龍之介の頬を平手打ちした。
「そなたは誰が好きなのだ…?」
誰って…
わたしは、自分の気持ちもよくわかってないし…
整理できてないし…