「優舞?前よりは、暗い顔でモタモタ踊らなくなったけど…
もっと素直に踊れない?心を自由にして」
ニコラスも言っていたことだ。
「優舞は技術だけじゃない、表現力のあるダンサーだったハズよ?
最近、そのよさがないわ」
わたしのよさ?表現力?
「……前と同じつもりなんですが…」
「全然ちがうわ。もっと自分を客観的に見なさい!」
また先生を怒鳴らしてしまった。
「何がダメなのかな…」
今日もニコラスとミーティングだ。
「んー…やっぱり自分をキャッカンテキにみるコトだろうね。
ボクや先生がみてるユマとユマ自身がみてるユマは
やっぱ違うからさ」
どうやって自分の踊りをみようか…。
その時、ある考えが浮かんだ。
「そうだわ!ニコラス、協力してほしいことがあるんだけど」
