「まさか、食べるものなかった!?」 やけどに効く、塗り薬を出しながら わたしは聞いた。 「…いや、あった」 「じゃあ…なんで…足りなかった? ごめん、わたしったら…」 龍之介はなんだか照れ臭そうだ。 このガツガツした男が。 「どうせ、またそなたはロクなもの 食ってこないと思うたから…な」