スポーツバッグなみのバックを肩にかけ、 バレエ教室をあとにしようとした時だ。 「今日、晩あいてるかな?」 「あいてるけど…」 「どう?ゴハンでも」 嬉しい! ついでにちょっと踊りのミーティングもできる。 …でも、龍之介がいるし。 とすぐ思いとどまった。 晩御飯なかったら、めちゃくちゃ怒るだろう。 体がなまるといって、近くのあんまり人のいない公園で 一人で刀の稽古をして、帰ってきた龍之介は いっつもよく晩御飯を食べる。 時々、「いまの時代は贅沢すぎる!」 とかいいながら。