「この方よ」 先生は事務所から美しすぎる、いかにも王子!な 外国人をつれてきた。 「イギリスのバレエ学校に通われている、ニコラスさん」 「よろしくネ、ユマ」 まわりの女子がぽや~ん、ぽか~ん。 わたしもぽっかーんと口の空いたまま握手をしたとき、 頬にちゅっとキスされた。 「きゃーーーーーーーーーーーーーっ!」 わたしより、まわりの悲鳴が大きかった。 「ニコラスさんはある程度、日本語が喋れるから 安心してね」 わたしはとりあえず、うなずいた。