かわらぬいつもの夏がやってきた。 「…優舞?きいてる?」 彼氏の遼がぼーっとしていたわたしに 不機嫌そうな顔をする。 「あ、うん」 曖昧な返事に遼は 「聞いとけ。夏休みさー、海でもいこうぜ」 遼はわたしの頬をむぎっとつかんだ。 「…すびばせん」