私からも何か話した方がいいのかもしれない。
でも、考えても出てくるのは尾崎先輩と岡本先輩のことばかり。
これしか話題がない。
「今日、スタンドで岡本先輩ずっと尾崎先輩のこと見てた。」
「あぁ、あの二人結果両想いなくせになかなかくっつかなかったもんな。」
「知ってたの?」
「うん。多分あいつら以外はみんな知ってた。両思いなのに、もったいねぇって。」
やっぱり、みんな気づくものなんだね。
私が気づいたのはさっきだけど。
やっぱりカンが鈍いのかな・・・。
「真里亜はさ・・・」
「ん?」
「今日誰のこと、見てた?」
そそそ、そんなこと聞くの!?
答えずらい質問は本当に、困る。
「誰?尾崎?それとも同じ学年の藤井?」
「違うよ。」
「じゃぁ、誰?」
「・・・・・・」
「・・・俺、だったり?」
「そ、それは・・・」
ここで否定したら私の心はきっと痛むと思う。
だって、仁のことが好きだから・・・。
でも、仁には好きな人がいる。
だから、言っていいのかわからない・・・。
「って、そりゃ違うよな。ははっ。」
「そ、んなことない!」
「え?」
「み、てたよ。ピッチ、かっこ、よかった、よ。」
すごく片言になっちゃったけど、でも言えた。
好きだけど、それがわからないように。


