仁って、好きな人いたんだ。
そ、っか。
そうだよね。
一人くらいはいるよね。
だから私は、片思いなんだ。
「真里亜?」
「・・・うん。帰ろ。先輩たち置いていきますよー。」
「真里亜ちゃんまでー。」
私は頑張って笑顔を作った。
精いっぱいの我慢。
少しでも気を抜くと涙があふれそうだったから。
バスへ向かうと、ほとんどのみんなはもう乗り込んでいた。
私たち4人も急いでバスに乗り込む。
「マリアンヌ!やおい!」
「あ、佐藤先輩。」
「お疲れ、茜里。」
「うん。眠たいから寝るねー。おやすみ。」
「はいはい。」
佐藤先輩はいつでもマイペース。
でも目が赤かった。
辛い気持ちはみんな一緒なんですね。
「ちわっす。」
「おぉ、下野くん。お疲れ様。」
「どうも。真里亜と岡本先輩もお疲れ様です。」
「裕樹。なんで佐藤先輩の横に?」
「きぃ使ったんだよ。結構席変わってるぜ。」
よく見ると確かに朝来た時とはほとんど違う席順。
でも、なんで!?
「尾崎先輩はあそこで、岡本先輩と一緒っすよね。」
「さんきゅ。」
「うそ!?ほんとに?」
「嫌なら仁の隣でいいわ。」


