で、成績の方は、この先輩はかっこよくて女子受けがいいことにプラスしてホームランバッター。
1試合で絶対1回はホームラン。
多いときは3つ以上は入るすごい人。
うちの学校の野球部で有名な人のうち、この山口先輩は特に有名。
あと有名なのは・・・
カーンッ―――
私がスコアを見ているときに、グラウンドではいい音が響いていた。
スタンドからも大声援。
「「山口ー!ナイバッチ!」」
先輩たちが山口先輩に声をかける。
そんな声に山口先輩は軽く手を挙げて返事を返す。
そんな仕草もかっこいいです。
ワンアウト、バッター1.2塁。
好調にスタートしています。
そして、我らが4番はうちの学校で有名な人のもう一人。
「田中ー!打てよー!」
「わぁってるって!」
そう、田中先輩。
3年生の中でもこの人はズバ抜けて、野球センスがある人。
バッティングも守備も最高にうまい。
1番の和泉先輩よりはるかにすごい。
だから、この人が文句なしで4番。
スタンドから「田中」の声が聞こえる。
みんなが期待している選手。
私もこの先輩の打席の時は真剣に見てしまう。
もちろん、他のメンバーの打席だって守備だって見てますけども。
「ボール!」
「「はぁ!?」」
「え?なに?」
私はよくわからなくて、戸惑っていた。
ボール、ってあのボール?
何が起きたんですか?


