階段で怪談を話そう


「だーっ!!だからあんた何にやけてんのよ!気持ち悪い!もうこの手離すからね!」
めいこの怒声で我にかえる。

「いやー・・・別に・・・ぷっ」
『萌部長』でまた思い出し笑いがってあれ俺の体宙にういて・・・
めいこが手を離していたのである。
「頭でもうって反省しなさいよ!どうせ大した高さじゃないんだし!」

おいおいお前大した高さじゃないなんていってるけど一応1mくらいはあるって・・・
「うぎゃああああああああああああああ」
なぜか小学校入学、暗黒の中学時代、そして高校入学そして『階段クラブ』
設立・・・までの記憶がすごい速さで流れていく。
・・・俺なんでこんなこと・・あ、走馬灯?
「うおおおおっちょやばいってててええ」
こんな事で俺死ぬのかよ!ださすぎる!死にたい!いやそう言う意味の死にたいではなくて
ってめいこお前俺が死んだら豚箱いきだ・・・ぜ

俺が目を瞑り死を覚悟した瞬間
5秒経過
10経過
20秒経過

・・・・あれ
俺の体は何事もなく本当に痛みも衝撃もなく床に倒れていた。

「大げさね、そんなので死ぬわけないじゃない。頭打って脳天かちわれるくらいよ」
綺麗な透き通った声でとんでもない事をいう。
その声の主はもちろんめいこではなく・・・誰だ?

「ん?誰って顔してるわね、私は麗子。麗子ってよんで頂戴。明日からこの学校の
一員となるわ。今日は下見見学をしていたの。そしたらあなたが面白い状況になってたからつい出てきちゃったってわけ。」

いや、こっちからしたら全然笑えない状況だったんすけど・・・
と言いたいが麗子の本当に同じ生き物か?というほどの美しさに圧倒され声も
でなかった。

上を見上げると萌はぽやーんとだらしない顔で麗子に見とれているし
めいこも唖然としている。

「それでお願いがあるのだけれど私も『階段クラブ』にいれてくれないかしら」

「はい!ぜひ!」俺が口をあける暇もなく萌が即答した
おいおいこのクラブの部長は一応俺だぞ・・・

しかし俺も別にことわる理由もなかったし、それになんなく
さっきの不可解現象に麗子がからんでいる気がして
俺も入部の許可を認めた。

めいこだけはなぜか面白くなさそうな顔をしていた。