「ふぁぁぁぁ………眠い。」



「莉乃。これであくび5回目。」



今、私達は学校に向かう道を歩いています。

昨日は夜中じゅうずっと話してたから、ものすごい眠い。


「ふぁぁぁぁ……」


「優紀ちゃん。あくび8回目。」



「あ、ばれてた?」


優紀ちゃんはあたしより眠いらしい。


「…………ねぇ莉乃。」


「ん?」


「晴樹君も海斗君も亮君も、悪い人じゃなさそうでしょ?」



…………昨日はあんなに打ち解けてたしなぁ………

. . .
「うん。ヤンキーは皆悪い人だと思ってたけど、皆が皆、アイツみたいなんじゃないもんね。」



あの時は………本当に運が悪かったんだ。


「………莉乃。」


「優紀ちゃん。あたしは大丈夫だから。アイツらなら仲良くできそうだもん。」



優紀ちゃんはきっと嫌な過去があるあたしに気を使ってくれてたに違いない。

やっぱり優しい。



そして学校に着いた。