クローン(CLONE)

その奥を進むと休憩場、そこへ行く途中、怪我をした人に出会った。
どうしたのか聞こうとしたが何故か、出口に向かって走っていった。
何にも知らない俺らはもっと進んだ。すると、「ザク、ザク、ザク」何度も聞こえる。
恐る恐る覗いてみたら、何かいる。

「しまった。逃げろー。」祐樹が大きな声を出すとTCN達がこちらを見て追いかけてくる。そこまで速くは無い 。
俺と裕也や先生はとても足が早く逃げることが出来たが、あゆかは足が遅い。
先生はそれを見てとっさにTCNに飛び込んだ。

「早く行きなさい。あゆか。祐樹が絶対・・・・。」息を吹き返すことは無かった。

「先生~先生待って。」俺は叫んだが通じることは無かった。
俺ら3人は出口に向かって一生懸命走った。
「先生~。」最後にそう叫んだ僕らに、ニコリと笑っているような気がする。
出口の扉を閉めた。それでも、TCNはガラスをぶち破ろうとしている。
運転手が「早く乗りなさい。」と叫んでいる。
俺らはしぶしぶ乗った。
あれは、五人だけではなかった。
TCNはもっといたような気がする。
その間、世界でも報道された。

アメリカでは「Doit on Japanese 1st;and death Street」と報道。略、「日本一日にして死街化」。
中国ではこの技術が欲しかったいやみか「日本由于最新的技 _崩_」と報道。
略、「最新技術で日本崩壊」。

何故、焦っているのだろう?あの優秀で優しい先生をなくしたことが一つの原因だろう。でも、あの時、先生だけでよかったと思ってしまった。
でも、そう思わなくてはならなかった。自分にむしょうに腹が立ったのとともに自分が怖くなった。もし俺が死ぬ場面に出会うなら、先生みたいな死にかたをしたい。
そう願った。もし、生きていたら先生を迎えに来よう。
そう皆で誓った。絶対天国に行かしてあげたいから。
あの時にそう誓った。
これ以上誰も失いたくは無い。最後の願い。