「もう、日本も終わりですよねー」運転手さんが何かをブッチャケルように明るく話す。外をふと見渡すと、道路にはたくさん見たくないものが転がっている。
ここの近くにももうTCNがやって来たのかもしれない。最新タクシー情報です。
「東名川崎IC付近 コピー人間らしきもの発見ここはやられています。あー、グチャ。」聞きたくないものまで聞こえてきた。
やっぱり近くにいた。もうすぐ、このタクシーも向かおうとしていたところだ。
「東名川崎IC使えませんね~。下を通るのも危険ですね、遠回りしていきます。」
「分かりました。」バコ、また何かに当たった。
でも止まらなかった。多分、人間の頭だろう。
でも、そんなのいちいち気にしていられない。
それが当たり前だから。
車の中はかつて、FMラジオやAMラジオが流れていたが、今は流れていない、いくらチャンネルを変えてもビーやジーといったような雑音が響いている。
どうしてこんな光景が広がっているのか、今一度よく理解が出来なかった。
さっきの体育の時間まで、元気だった裕也やあゆかは不思議なほどポカーンとした顔だった。
あゆかが口を開いた。
「大丈夫かなー?」俺はすぐさま聞いた。
「大丈夫かなって誰が?」
「決まってるジャン。」
「家族のことだよ。」こんな状況の中家族の安否を気にしている。さっきから何度も電話を誰に掛けているのだろうかと思ったら、やっとなぞが解けた。家族だ。俺だったら、気にしない。多分、どうにかして、絶対生き延びている。気にしたくても今更家に帰るわけにも行かない。だから、忘れる。いつまでも、心配していられない。
自分が死ぬかもしれない。
多分、前の車も逃げているのだろう。
皆が自分のことで頭がいっぱいだろう。
ここの近くにももうTCNがやって来たのかもしれない。最新タクシー情報です。
「東名川崎IC付近 コピー人間らしきもの発見ここはやられています。あー、グチャ。」聞きたくないものまで聞こえてきた。
やっぱり近くにいた。もうすぐ、このタクシーも向かおうとしていたところだ。
「東名川崎IC使えませんね~。下を通るのも危険ですね、遠回りしていきます。」
「分かりました。」バコ、また何かに当たった。
でも止まらなかった。多分、人間の頭だろう。
でも、そんなのいちいち気にしていられない。
それが当たり前だから。
車の中はかつて、FMラジオやAMラジオが流れていたが、今は流れていない、いくらチャンネルを変えてもビーやジーといったような雑音が響いている。
どうしてこんな光景が広がっているのか、今一度よく理解が出来なかった。
さっきの体育の時間まで、元気だった裕也やあゆかは不思議なほどポカーンとした顔だった。
あゆかが口を開いた。
「大丈夫かなー?」俺はすぐさま聞いた。
「大丈夫かなって誰が?」
「決まってるジャン。」
「家族のことだよ。」こんな状況の中家族の安否を気にしている。さっきから何度も電話を誰に掛けているのだろうかと思ったら、やっとなぞが解けた。家族だ。俺だったら、気にしない。多分、どうにかして、絶対生き延びている。気にしたくても今更家に帰るわけにも行かない。だから、忘れる。いつまでも、心配していられない。
自分が死ぬかもしれない。
多分、前の車も逃げているのだろう。
皆が自分のことで頭がいっぱいだろう。
