クローン（CLONE）

原子爆弾をぶち込めば、死ぬと思いますがそんな卑劣なことをしたくはありません。コピー人間にも弱点があると思います。その弱点や情報提供を２４時間募ります。今から言う電話番号をメモしてください。０１２０－１１１－１１１１　簡単です。空港や港へ来てください。すべて、開けます。海外に逃げてください、行き先はどこでもいいです。後ほど、助けに行きます。なるべく早く。それでは皆さんがんばってください。」

ブチ。ぷ～ぷ～ぷ～。

すぐさま、逃げるかのように切れた。
国民サポートセンターには電話が相次いで掛かってくる。すべて、大統領への不満。

「責任取れよ」が一番多い苦情。

でも、そんなことはずっと言ってられなかった。
５分後位から、一件も問い合わせの電話が掛かってくることはなかった。
この、ニュースを聞いていた、教師たちも生徒への下校の指示をする。
先生たちは皆「逃げなさい」の一言。
でも、どこへ逃げるのか分からなかった。
俺らは、ずっと待っていた。
すぐに生徒たちの影もなくなる。
俺らはとりあえず、職員室まで、駆け走った。３人とも無我夢中で。
どういう状況なのか未だ良く分からなかった。

「先生どうなっているんですか？」

「まだ逃げていなかったのか。早く逃げなさい。」と一言、いつも明るい田中先生には見えなかった。

「ついてきなさい。」

「どこへ行くんですか先生？」先生が答えることはなかった。

「ここは危ないから。早くしなさい。」何故か焦っている。林の中へ影を隠すかのように隠れる。