おそるおそる
箱にかかるリボンをほどく。

ティファニーのアクセサリーだったら、どおしよ。

それはさすがに
返品してもらお。

意を決して蓋をあけると…
「・・ゴールドローズ?」
かわいらしいピンクの瓶に透明な液体が入っている。

さすがになにかわかった。「香水?」

涼二は答えず瓶をてにとるとあたしの髪の先にふわっとふりかけた。

とたんにふわっと辺りに広がる匂い。

あたしは涼二のかおをみた。
これって・・!

「まえ、誕生日にあげるって約束しただろ?」
やっぱり忘れてるよ、って笑いながら涼二が戸棚から似たような瓶をとった。

ラベルにはシルバーローズとかいてある

涼二は自分にもシルバーローズをプッシュした。

ふわっと、涼二からあたしと同じ匂いがする。
ああ。なんだか涼二といつも一緒にいるみたいに感じられるね。

あたしは嬉しくてないた。
「涼二大好き」

涼二は照れたようにわらうと
あたしを気づかいながらほほにてをあてた。

なにするかすぐにわかった。

心配そうな涼二に大丈夫とこたえる意味で目をとじた。


そっと重なる唇。
ほんのりとアイスコーヒーのあじがした。