「真優?」

涼二がはなしをやめて、あたしの顔をのぞきこむ。

「涼二、涼二の元カノってどんな人?」

たくさんいるんでしょ?
とは言わないでおいた。
ヤキモチやきの子供みたいでやだし。
あくまで平気そうにきいてみた。

涼二は少し考えてから
あたしの表情をみて
笑った。

「真優。泣きそうなかおしてる」

「え!!」
あたしはあわててうつむいた

「真優は気にしなくていいんだよ。昔のことなんて」

そういって涼二はあたしのあたまをなでた。

いつもは嬉しいのに今回ははぐらかされたみたいでモヤモヤする。

知りたいけど、知りたくない。
矛盾してる。あたし

それに、妙に冷たくなった涼二の瞳もきになる。