「おじゃましまーす…」

あたしがそろそろと玄関に入ったところで、
突然前につんのめった。

「ひゃあ!!」
「そんな、オドオドすんなって。兄貴部屋でイヤホンで音楽聞いてるだろーし誰もでてこないよ」


涼二はおもしろそうにわらった。
きゅんっ
胸が高鳴る。
なんだか、あたし乙女チックになったみたい(笑)

「わあ!!」
涼二の部屋はひろめで、
男らしくシンプルな白黒で統一された部屋だった。

「綺麗にしてるんだね」
「まあな♪俺、A型だし」

「あたし、O型なんだよね。部屋とか汚いし」

「そんなかんじ」

あたしは、あたしの視線に気づかないフリをしている涼二をじろっと睨んだ。

「その辺座ってて。飲み物とってくる。」

涼二が出ていくと、たちまち緊張感がでてきた

なんでだろ。
彼氏の部屋入るなんて初めてじゃないのに。
たとえ、いくたびに殴られててどきどき♪なんて雰囲気じゃなかったとしても!!

「落ち着けー!!落ち着けー!!あたし!!」

あたしは思わず叫んだ。

ガチャ

涼二が帰ってきたのかと思って、あたしが振り替えると目の前には

涼二にすごくよくにた、大人な男の人がいた。

イヤホン片手に眉間にシワをよせてる。