「侵入経路を検索しています」


「今、なんて?」


「侵入経路を1件見つけました。侵入しますか?」


「入れるの!?」


「はい」


と、ロボットの言葉を安易に信じた私は馬鹿だった。

ロボットの梓はスタスタと私を置いてビルの前に歩いていく。

必死に呼び止めても、振り向きさえしない。


遠くから見ていると、ロボットは警備員に手を伸ばし顔に触れているようだった。


意味のわからない行動に目を向けていられずその場にしゃがみこんでいると、すぐにロボットは戻ってきた。


「結局、無理だったんでしょ?」

「いいえ。行きましょう」



また私を置いてひとり進んでいくロボットの方を見てはみるものの、警備員は変わらず並んで立っているままだ。