☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~

「もしかして・・・、利栄子がそのこと話したの・・・?」


わたしはたずねた。


「うん。」


かっちゃんはうなずいた。


「それで、利栄子とは・・・?」


「別れたよ。あんなやつ・・・。美里にひどいことしたやつと付き合ってられるかよ!」


「・・・・・。」




利栄子はかっちゃんに、いじめのことを話したのだということを、わたしは知った。


利栄子はかっちゃんに捨てられる覚悟で、本当のことを打ち明けたのだ――。


そうするべきだと思って――。




しばしの間、沈黙が流れた。


やがて沈黙を破ったのは、かっちゃんのほうだった。


「美里、その花、赤ちゃんに供える花・・・?」


「うん・・・。」


わたしはうなずいた。


「今日は、命日だもんな・・・。」


かっちゃんは呟いた。


その呟きを聞いたわたしは、はっとして、かっちゃんの顔を見た。


かっちゃんは、美幸の命日を覚えていたんだ・・・。


もうとっくに忘れてしまったと思っていたけど・・・。