高校三年生は、これから自分が進む進路を決める年だ。
わたしはこれまで進路のことを、漠然としか考えたことがなかった。
大学へ行くのか、専門学校に行くのか、働くのか、それとも違う別の道に進むのか。
わたしは、決めなければならない。
日曜日。
二人でデートをしたあと、剛のアパートに行き、彼と二人でソファーの上で、くつろいでいたとき、わたしは進路のことを何気なく口に出した。
「あのね、進路のこと、真面目に考えないといけないんだけど・・・。でも自分でも何をしたいのか、まだよく分からないの。
わたしは剛みたいに、お医者さんになりたいとか、具体的に将来のことを、今まで考えたことがなかったから・・・。」
「高校生で、将来なりたい職業を決めてる人は、案外少ないかもしれないな。」
剛は言った。
「美里の夢は何って、おれに聞かれたら、何て答える?」
「うーん・・・。」
わたしは考え込んだ。
一つだけ、思いつくものがある。
「どんなことでもいいから、おれに言ってみて。」
「ううん・・・。恥ずかしいから、やめとく。」
「そんなこと言われたら、余計気になるなぁ。美里、教えないとこうするぞー。」
剛はわたしをひざの上に乗せると、脇腹をこちょこちょとくすぐり始めた。
わたしが梓にからかわれたときに、こうするのを見て、剛がまねするようになったのだ。
わたしはこれまで進路のことを、漠然としか考えたことがなかった。
大学へ行くのか、専門学校に行くのか、働くのか、それとも違う別の道に進むのか。
わたしは、決めなければならない。
日曜日。
二人でデートをしたあと、剛のアパートに行き、彼と二人でソファーの上で、くつろいでいたとき、わたしは進路のことを何気なく口に出した。
「あのね、進路のこと、真面目に考えないといけないんだけど・・・。でも自分でも何をしたいのか、まだよく分からないの。
わたしは剛みたいに、お医者さんになりたいとか、具体的に将来のことを、今まで考えたことがなかったから・・・。」
「高校生で、将来なりたい職業を決めてる人は、案外少ないかもしれないな。」
剛は言った。
「美里の夢は何って、おれに聞かれたら、何て答える?」
「うーん・・・。」
わたしは考え込んだ。
一つだけ、思いつくものがある。
「どんなことでもいいから、おれに言ってみて。」
「ううん・・・。恥ずかしいから、やめとく。」
「そんなこと言われたら、余計気になるなぁ。美里、教えないとこうするぞー。」
剛はわたしをひざの上に乗せると、脇腹をこちょこちょとくすぐり始めた。
わたしが梓にからかわれたときに、こうするのを見て、剛がまねするようになったのだ。


